文教堂ファンⅢ 

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元書店員の独り言

書店閉店マニュアル。閉店連絡から搬出まで②

2018/04/11

お疲れ様ですヒガシクワンです。今回は書店を閉店するときにスムーズなやり方を私自身も体験し、閉店処理を体験した店長にお聞きしたことをまとめています。1か月前に閉店宣告され、閉店後から店舗引き渡しまでが、5日間くらいが多いです。次の店舗が決まっている場合はいいですが、リストラを宣告される場合もあります。書店閉店マニュアル。閉店連絡から搬出まで①

ゴミ袋はたくさん用意する

棚から本を抜くと、やぶれた帯、POP、ネームプレート、スタンド類など何かとゴミがでます。特に文具を片づける時の什器のゴミがかさばります。

消耗品はたくさん注文する

とにかく、段ボールに使うガムテープを大量に消費します。1箱の返品を作るのに使用するガムテープの量が、裏に約1m、表に1mと合計2m使います。ガムテープ1個50mなので25個分しか使えません。50÷2=25

私が経験したところでは返品1400個作ったので、単純計算で、1400÷25=56 約56個のガムテープが必要です。その他他店移動、宅配便などに使ったので、60個くらいは用意していました。

返品紐は500m巻なので、通常のストック10個くらいで足りるでしょう。

買い切り、ショタレは分ける

どうしても出版社から了解をもらえず、ショタレになった物、買い切り扱いのものは、上の方から指示をもらいましょう。どさくさに取次に返品するのはちょっとマズイです。コミック限定版、岩波書店が多いと思います。

文房具は他店に移動が多い

文房具は問屋さんに返品できればいいのですが、本と違って一部を除き返品できません。安売りして全部さばくか、チェーン店なら他店に移動になります。私が体験したのは、他店に移動でした。

消しゴム3個、ボールペンリフィル2本、ノート1冊OO店に移動という感じで、文房具の在庫がすべて無くなるまで移動し続けます。メールにてJANコード、品名、数、店舗名という感じです。

私はこの文具の他店移動が一番大変だったです。一覧をプリントアウトできればいいのですが、私は、パソコンと文具売り場を何往復したか分かりません。

文具すべてを他店に細かく移動するので大変です。一人が、パソコンの前に立ちJANコードと品名を言っていただきもう一人は、それを聞いて文具売り場で商品を抜くのが一番スムーズにできました。

閉店のための文具の他店移動は、二人で行ったほうが、スムーズにいくでしょう。しかし、パソコンから、文具売り場までが、かなり離れている店舗は厳しいかもしれません。

文房具は、ボールペンリフィル最後の1本消しゴム1個まで他店に移動します。

了解が必要な本は了解書添付が必要

取引している取次にもよりますが、私が経験したところは、取次が出版社に返品了解の依頼のFAXをしています。出版社の了解が取れたものは、書店に直接FAXが届きます。

通常返品出来ない版元でも、理由が閉店という事で、案外了解をいただけます。でも、岩波書店は、本部へ移動になります。

福音館は、返品できるリストが届きます。リストに載ってるものは、取次に返品になります。返品了解もらえない物は、本部に移動になります。

なかには、返品了解不要(フリー入帖)の出版社にまで問屋がFAXしている場合もあります。そのような出版社は、返信時に「当社はフリー入貼です。了解書不要」と書かれたものもありました。

返品了解書もたくさんくるので、FAX片手に売り場の本を抜きに行きました。その返品作業と、文具の移動で、売り場の本を返品したいのですが、なかなか進みません。

お客様に愛されてたお店だったと実感します

「小学生の時から通っている」「この辺のお店に無い本がいっぱいある」「えー閉店なの!!」とけっこう驚かれます。「いままでありがとう」とか言われるとジーンときてしまいます。「良かったらみなさんで食べて下さい」とか差し入れも多くなります。

ダンボールを置くスペースを確保する

閉店前に未使用ダンボールがドカンと入ります。閉店初めての方はあまりの多さにびっくりします。バックヤードのスペースを開ければ、運送屋さんが慣れた手つきでどんどん積んでいってくれます。

閉店後のアルバイトの確保を!

店舗の閉店後にアルバイトスタッフに辞められてしまうと、搬出、引き渡しまでの約5日間くらいの間の返品作業が、厳しくなります。理想は、ラスト5日間なので、昼、夜スタッフそれぞれ全員出勤していただくのがベターです。

  1. 日目10時ー17時 17時ー22時
  2. 日目10時ー17時 17時ー22時
  3. 日目10時ー17時 17時ー22時
  4. 日目10時ー17時 17時-22時
  5. 日目10時ー14時

閉店後から搬出までの5日間は毎日、ジャンルごとの返品の個数をチェックしてください。私はふつうのA4の紙に書いただけです。

搬出の前日の午前中に運送屋さんにダンボールの個数をお伝えします。

最終日の搬出は、13時から始まる場合が多いです。書店スタッフ他、本部、取次担当も来ます。だいたい1時間~1時間半かけてみんなでトラックに荷物を運びます。

  • 荷物を台車にのせる人
  • 台車を入口まで運ぶ人
  • 入口からトラック手前まで運ぶ方

3部門あります。私が経験したのは、荷物を台車に載せる人は、男性スタッフ、本部、台車を押すのが女性、入口からトラック手前は取次担当がやってました。

予備日ができるくらい1日何箱出来るか?

店舗が閉店して、次の日から本格的に返品作業をします。引き渡しまで5日間が多いです。引き渡し日は雑務が多く、返品作業が出来ません。実質4日です。しかし、この期間何が起こるか分かりません。

ダンボールが切れたというのが多いです。1日でどれだけ返品を作れるかがカギです。

エリアごとに荷物を分けます

店内の壁際はすべて書籍とか雑誌のコーナーは雑誌のみ、コミックコーナーはコミックのみと言う感じで同じ返品先が違う場合もあります。ジャンルは混ぜないようにここは、雑誌の山、こっちは書籍の山という感じで分けたほうが個数を数える時やりやすいと思います。

涙がとまらない

引き渡し日の午後1時から搬出作業がはじまります。トラックが店舗の前に着き、ここから一気にダンボールをトラックに運んでいきます。

だんだん慌ただしくなります。代車にダンボールを積んで店内を走ります。自分がここに移動してから、今までの出来事を思い出すと涙がボロボロ出てきます。

まわりにスタッフにバレないようにずっと下を向いて作業をしていました。

店舗の鍵すべてを本部の方に渡し終了

店舗の鍵すべて(アルバイト用の合鍵も含む)を本部の方にお渡しして、先のアルバイトスタッフを解散させて、店舗の戸締りをして終了です。

思い出としてみんなで写真でも

今回は残念ですが、閉店してしまいました。最後まで一緒に働いた仲間は一生忘れないでしょう。スマホで撮ってみんなに送信がいいかも。

まとめ

返品の紐を掛けなくてよいかを運送屋さんに相談したほうがいいです。紐を掛けないだけでもかなりスピードアップして返品ができます。

私が一番大変だった作業は、文具を最後の1個まで他店に移動する作業です。細かくて大変でした。

以上書店閉店マニュアル。閉店連絡から搬出まで②でした。

最後まで閲覧ありがとうございました。

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