文教堂ファンⅢ

ヒガシクワンバス釣りカーライフYouTubeを中心とした元文教堂書店店長の読書感想文

元書店員の独り言

書店員仕事で外に漏らしていけないナイショ話

2021/04/05

書店歴25年の筆者です

書店チェーンに勤めていました

今回のネタは書店員になるか迷っている方にはメリットになるかと思います

 

書店員はほぼ本好きなのは間違いありません

あなたもその一員になるきっかけになるかと思います

メリットなど含めて共感または評価していただければ幸いです

書店員になったらあまり教えたくない内容だと思います

店頭に出る前に読む

楽しみにしていた最新号の雑誌

いち早く読みたいですね

目的の本の発売日にはいつもより早く出勤します

 

雑誌の梱包 書籍の段ボールを速攻で開けます

目的の本を取り出します

他のスタッフが来るまで至福の読書タイムになります

 

言いわけとしては・・・

お客さ様から問い合わせがあった場合に即座に内容等を説明できます

タイトルや著者からの問い合わせなら検索などすればよいです

内容からの問い合わせだと中身を見た人間にかわまりません

 

自分の担当分野以外も書店員は自分が好きなジャンルにめっぽう強いです

中には自分の趣味の棚みたいなものもあります

私の場合パソコンコーナーでのワードプレスやアフィリエイト関連本を近隣では絶対負けない品揃えをしていました

 

パソコンコーナーというとどこの書店でもエクセル ワード ウインドウズ がメインになります

私が勤務していた時は同じくらい充実させていました

正直に答えると一般的でなくあまり売れません

でもたまに来るマニアなお客様に太鼓判を押されます

 

限定版を片っ端に買う

最近やけに増えたコミックスの限定版

ファンの方は発売の半年以上前から店頭予約をします

書店には常に出版社や問屋から限定版の発売の情報が流れてきます

 

まだネットで検索してもヒットしない内容ばかりです

コミック好きはもちろん

転売をメインにしたスタッフもいます

 

もちろん個人で客注として注文します

転売で高値が期待できるのは刷り部数が少ないものです

人はレアだとわかると無性に欲しくなります

 

店頭やグループの予約状況を締め切り前にチェックします

人気タイトルのコミックスでも限定版の予約が少ない場合があります

転売ヤーの彼は200店舗のグループ内で10冊も満たない予約数の限定版を探します

 

お目当てのものがあったらとりあえず10冊くらい1人で客注します

出版社もお客様からの引き合いがなければたとえ限定版でも刷部数をセーブします

 

彼は実際に発売日が来て10冊全部を購入します

そしてすぐアマゾン等に転売掲載します

レアな限定版なので定価の2倍3倍当たりまえです

なんせ市場にないのですから・・・・

 

 

ほとんどのお客様は発売日に店頭で買えるでしょというノリです

残念でした

そうは問屋が卸しません

メジャータイトルだけど予約数が少ないものは超狙い目です

 

発売になりお客様が店頭に行き品切れ又は入荷すら無かったという事を知ります

お客様は書店をハシゴします

もちろんありません

 

最後はネットになります

とりあえずアマゾンでも検索したら

お目当ての限定版が2倍3倍の値段で売られています

 

その時にもっと欲しくなってしまいます

仕方なくお客様は高い金額のものを購入します

 

書店員がアマゾンで高いコミックスを買う!?

どうしてもお客様商売です

さけられないトラブルがあります

書店でもアマゾンで高い金額を出して購入する場合があります

 

客注トラブルです

お客様から限定版の予約を受けます

発売前の本が客様から注文が入ると注文票を出版社又は問屋にFAXなりWEBで申し込みます

 

きちんと注文されていればいいのでですが・・・

たまたまFAXの調子が悪く送信されていない

WEBにて冊数を入力したつもりだけど忘れてやっていない

などあります

 

ミスを防ぐにはFAXが届いているか

WEBにて入力したものがきちんとされているか

確認すればいいのですが

 

お客様が多く来店して立て込んでいるときがヤバイです

後で確認しようと思い忘れてしますパターンです

もちろん発注がきちんとされていないのですから

発売当日には入荷はありません

 

お客様に「入荷が無かったのですみません」では済まされません

まず問屋に連絡します

注文無いですよと言われる

いまさらダダこねても問屋にも在庫が無いものは無い

 

出版社に連絡しても同じです

破損してるとかの交換はできるけどそれ以外はNGです

パソコンで全店の在庫状況をみます

 

レアな限定版なのでほとんどの店舗で入荷O冊

まれにあったとしても1冊か2冊

同チェーンの店舗に電話すると・・・

「うちの客注品なので移動できません」

「チーン」と言う感じです

 

最後はアマゾンになります

店舗の重いパソコンより最近は自分のスマホから注文します

発売してすぐの場合定価通りか気持ち高い値段で購入できる場合があります

 

それを購入するのですが

まれに見つからなく2倍の値段で購入したことがあります

商品が届いたらアマゾンから入荷した商品をあたたかもウチで仕入たかのようにお客様に販売します

レジでは客様に「大変レアなコミックですね」と一言かけます

 

お客様には定価の金額を頂きます

差額は自腹です

こんなヘマをしないために限定版の客注には神経をとがらせています

 

消しゴムで本の汚れを消す

客注扱いで店頭に入荷しました

書店員って手が汚れます

レジでもお札や貨幣の汚れがあります

 

本が入っているダンボールもトラックの積み荷等で汚れます

そのような理由でエプロンをしているのは正解です

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書店店員のエプロンの決まりありますか?

 

その汚れた手で思わず客注品を触ってしまい本の表紙等が汚れる場合があります

ツルツルしてる表紙ならそのまま擦れば消えます

しかしザラザラしたものだと落ちないです

 

カバーが付いてるものならカバーだけ取り寄せすればいいですが

たまたまカバーが無い本があります

じゃあ新しいものを送ってもらえばいいと思ったら

 

1か月待ってやっと入荷したオンデマンド本でした

すでに絶版になってる本を1冊だけ刷ってもらう本です

一部の出版社で行われています

 

注文が入ってから作る感じです

汚れた事を出版社に言ったら・・・

「それは書店側のミスでしょ」でした

 

はいたしかにそうです

でも「問屋のミスかも?」

でもケバケバした汚れの付きやすい本をしかも今現在世に1冊しかないような本をビニールに入れもしないで「素」のままで送ってくるのもどうかと思いますが・・・

 

お客様が急いでいるという事でまた1か月待つのは怒られるのは目に見えています

全神経を集中させてクリーニングしました

シミになるので液体系は無理でした

 

そうなったら消しゴムしかありません

キレイな消しゴムで汚れをこすって

あら不思議 新品のような(と言っても新品だが)になりました

 

もちろん何事も無いようにお客様にお渡しします

お客様が表紙や中身をチェックします

「なかなかキレイな本だね」とチェク終了しました

OOOO円になります

丁度お預かりいたします

ありがとうございました

 

ようやくほっとしました

でも「なかなかキレイな本だね」が意味深だったかな

 

もう何年も前なので時効ということで・・・

 

まとめ

書店のハプニングやトラブルは客注品や問い合わせの時に起こることが多いです

でもこれはお客様をいかに怒らせないように接客するかトラブル回避例だと思います

なので本当は言いたくない話なのです

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